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       Eietsu Tamura

      ENIACと同年齢の水瓶座。日本IBMに入社以来、原子力、自動車のCAE、21世紀になってライフサイエンスとHPCの主な活用分野に関係してきた。ただIBM SP1までは直接マシンに触ってきたものの、ここのところはThinkPadとiMac/iPhoneに触るのが関の山、もっぱら応援団に回っている。
      出身が核物理の実験屋なので雀100まで—気持ちはScientistのつもり。2008年末に日本IBMを卒業。
      シャロー・コンピューティング LLP, 代表パートナー、他 (現在)
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● 35年前のスーパーコンピューター

・先週ある20代の方から、5年前のサーバーを新機種に変えたら、その性能の違いに思わず感激したという話を聞きました。では私が同年代の35年前のときはどうだったかと考えてみると、キーパンチャーという職種の人にカードをキーパンチしてもらい、それを大型計算センターの受付に運んで、やっとコンピューターに仕事をさせたという状況でした。数千枚のカードを誤って廊下に落として順番がばらばらになって途方にくれるという光景も時たま見られた頃です。
195 Control Panel
・この時のスーパー・コンピューターというとIBM System/360 モデル195とCDC 7600の二つの大型システムでした。ベクトル・コンピューター Cray-1が発売される前です。

・IBM S/360モデル195は日本ではスーパー・コンピューターとして余り取り上げられませんが、一台だけ使われていました。写真(*)のようにランプが並ぶコントロール・パネルがタタミ一畳はあろうかという、いかにも超大型コンピューター・システムという魅力的なシステムでした。そのせいか発表当初は世界にモデル195が10台あればすべての計算をまかなえると言った人がいたとか。

・とはいえ、クロック・サイクルが54ナノ秒、メモリーは最大でもたったの4,096Kバイト(4MB)です。
195 functional characteristics
記憶違いかと思って当時の資料(Functional Characteristicsの手書き訳(**))を見ると確かにそのとおりです。ただしアーキテクチャは革新的で、今で言うキャッシュ・メモリーが本格的に実装(バッファー・ストレージ 32Kバイトというのがそれ)され、最近話題になってきた4倍精度浮動小数点演算も考慮した、掛けねなく革新的で高い性能のシステムになっていました。

・IBM製のシステムには、この時の革新的なアーキテクチャが人を通じて有形無形で延々と受け継がれて来ているように見えます。

・ドッグ・イヤーといわれる現在ですから過去の35年間はこれからの6年―まあ10年だとして、その時にはどこまで進んでいるのでしょうか。

* IBM System/360 Model 195 Operation Procedures, Order No. GC28-6540
** IBM System/360 Model 195 Functional Characteristics (日本語訳ノート)

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